恋愛がうまくいかないとき、
私たちはつい、こんなふうに思ってしまうことがあります。

「彼が冷たい」
「彼が愛してくれない」
「どうして結婚してくれないの?」

けれど心理学では、こんな言葉があります。

「愛するべき人を愛していないと、
愛されたい人からの愛を受け取れない」

もし今、
彼が思うように愛してくれないと感じているとしたら。
少しだけ、自分に問いかけてみてほしいのです。


あなたは今、
誰に冷たい態度をとっているのでしょうか。

誰を愛していないのでしょうか。
誰を、受け入れていないのでしょうか。

心理学には、「投影」という考え方があります。

投影とは、自分の中にある感情を、
相手のものとして感じてしまう心の働きです。

例えば、自分が愛するべき誰かに対して愛を向けられていないとき。

その感覚は、投影によって

「彼が冷たい」
「彼が愛してくれない」

という形で感じられることがあります。

つまり、

本当に起きていることは、

「愛されていない」のではなく
「愛していない」ことだったりするのです。

では、
愛するべき人とは誰なのでしょうか。

それは多くの場合、
父親や母親など、身近な存在です。

実は、わたしもそうでした。

わたしの場合は、父です。

父は、とても優しく、働き者でした。
平日は朝早く出かけ、帰りはいつも夜遅く。

土日も接待ゴルフでいないことが多く、
たまに家にいても、疲れてテレビの前で横になっていることがほとんどでした。

子どもだったわたしは、
本当は父と遊びたかったのです。

でも父は遊んでくれない。

やっと家にいても、
テレビの前で横になっているだけ。

その姿を見て、
わたしはだんだん父を嫌うようになりました。

「お父さんは、わたしを愛していないんだ。
だから、わたしと遊びたくないんだ」

子どものわたしは、
そう思ってしまったのです。

本当は、父は家族のために一生懸命働いていました。

でも子どもだったわたしには、それがわかりませんでした。

だから、父を愛するどころか、心のどこかで恨み続けていたのです。

すると「投影」の働きによって、
どんなに彼が優しくしてくれても、
どんなに愛してくれても、

「愛されている」と感じにくくなってしまいます。

それだけではありません。

忙しい男性ばかり好きになってしまったり、
なかなか会えない男性に惹かれたり、
自分より仕事を優先する彼を選んでしまったり。

気がつくと、
子どものころの父とよく似た男性を
好きになっていることも少なくないのです。

大人になってから、もう一度、
大人の視点で過去を思い出してみると、
見え方が変わることがあります。

子どものころのわたしには、

「家族より仕事を取った父」

に見えていました。

でも今なら、こう見ることができます。

「家族のために、誰よりも一生懸命働いてくれていた父」

だったのだと。

このように、自分の中に投げてしまっていた感情を引き戻し、
出来事をもう一度見直すことを、心理学では

「投影を取り戻す」

と言います。

投影を取り戻すと、

「愛されていなかった」という解釈が、
「実は愛されていたのかもしれない」

という解釈に変わることがあります。

すると不思議なことに、
恋愛でも変化が起きてきます。

今までなら

「彼が冷たい」
「彼は愛してくれていない」

と感じてしまっていたことが、

「あれ、わたし愛されているのかもしれない」
と、少しずつ受け取れるようになっていくのです。


もちろん、
「今日からすぐに変わります!」
というわけではありません。(笑)

でも、
少しずつ、少しずつ。

心の見方が変わると、
恋愛の感じ方も、
不思議なくらい変わっていくのです。

もし今、
「彼が愛してくれない」と感じているなら。

その気持ちの奥に、
まだ愛しきれていない誰か
いるのかもしれません。

そしてその人を、もう一度見つめ直したとき。

大好きな彼との関係も、少しずつ、
心がつながる方向へ変わっていくのです。

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